「大学・高専連携事業基金」事業(共同研究)

2023.06.05 up

掲載日:2023年6月5日

研究課題(令和5年度開始分)

No.研究概要研究代表者連携先
1BOS法による超音速定常流れの3次元密度場再構成の高解像度化に関する実験的研究航空宇宙工学コース・准教授
宇田川 真介
東京都立大学大学院 システムデザイン研究科航空宇宙システム工学域・准教授
嶋村 耕平
2骨再生scaffoldへの応用を目指したリン酸カルシウム系多孔体の機械的特性の向上と生体親和性評価医療福祉工学コース・准教授
杉本 聖一
東京都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域・教授
小林 訓史
3視覚・動作誘導による自動車の乗降支援の研究医療福祉工学コース・准教授
古屋 友和
東京都立大学大学院 人間健康科学研究科ヘルスプロモーションサイエンス学域・教授
樋口 貴広
4個性モデルを適用した因子解析による個別リコメンド手法の開発情報通信工学コース・教授
山本 昇志
東京都立大学大学院 システムデザイン研究科情報科学域・教授
高間 康史
5ポリマーブレンドによるポリ乳酸の成形性の改善と機械的特性への影響に関する研究医療福祉工学コース・准教授
杉本 聖一
東京都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域・教授
小林 訓史

研究概要一覧

BOS法による超音速定常流れの3次元密度場再構成の高解像度化に関する実験的研究
・実施期間:2023年4月~2024年3月
・研究代表者:
【教員】高専 航空宇宙工学コース 准教授  宇田川 真介
【学生】高専 専攻科創造工学専攻 機械系コース 1年 石橋 歩武
・研究協力者:
【教員】都立大学大学院システムデザイン研究科航空宇宙システム工学域 准教授 嶋村 耕平
【学生】都立大学大学院システムデザイン研究科航空宇宙システム工学域 博士前期課程1年 黒坂 洋平
    都立大学大学院システムデザイン研究科航空宇宙システム工学域 博士前期課程1年 飯田 真祥

・研究背景
 衝撃波を伴うような高速の流体現象では、その解明にシュリーレン法に代表される可視化計測法が広く用いられている。これは流体の密度勾配場を可視化する手法で、レンズや凹面鏡などで撮像系が構成されるため古くから普及しているが、密度勾配が光の濃淡によって表現されるため定量的な議論が困難という短所が存在する。近年、高解像度なイメージセンサを用いたデジタルカメラが広く普及したことや、一般用途向けコンピュータの性能が向上したこと等からシュリーレン画像をデジタル的に処理する試みが行われている。その1つである背景指向シュリーレン法(Background-Oriented Schlieren法、 BOS法)は観測部背後に設置した背景画像をデジタルカメラで撮影し、観測現象により背景画像パターンがどの程度移動しているかをコンピュータ画像処理によって求める方法である。BOS法は光学系を簡素化し易く、背景画像にランダムドットパターンを用いた場合PIV画像解析アルゴリズムを用いて背景移動量から流れの密度場を定量的に計測できるなどのメリットがあり、現在国内外で盛んに研究が進められている。

・概要
 上述の背景から、申請者らはBOS法に着目して研究を進めており、これまでに背景画像にストライプパターンを用い、直管ノズルからの不足膨張噴流に対して軸対称を仮定しAbel変換を適用する研究を行い、図に示すような衝撃波を伴う定常流れ場の3次元密度場の取得に成功した。しかし現状では観測対象が小さく、背景と観測対象のデフォーカスが3次元密度場再構成に及ぼす影響が大きいため十分な解像度を得られていない。そこで本事業では、十分な解像度を持って3次元密度場再構成が行えるようデフォーカスの影響を極力排除する平行光源を設計・製作して可視化法の改良を行い、その計測システムの汎用性について様々な超音速流れを対象とした可視化計測から3次元密度場の再構成画像が実際の現象を再現できているかの定量評価を行うことを目的とする。

・期待される効果
 今後の目標である3次元超音速定常流れのBOS法による高解像度な密度場再構成法の構築につなげたいと考えている。
 研究協力者である都立大学嶋村研究室では、超音速衝撃風洞を所有し、超音速流等の計測や数値解析に関して多くの実績を有しているため、上述の目的を達成するにあたって超音速定常流における計測のノウハウや評価方法ならびに数値解析による実験結果との比較評価など多くの有用な示唆を頂けると期待できる。
 一部の計測は高専では行えないため、代表学生には夏季休業期間等を利用して都立大学にて院生に装置の操作方法や実験等の指導および補助をして頂く予定である。さらに、嶋村研究室での進捗報告会へ定期的に参加し、発表や議論の場を提供して頂くことで学生に自身の研究を定期的に外部から評価してもらう場を与えるとともに、院生や研究者と議論することで研究能力の醸成を図る。国内有数の実験装置や数値計算技術に関して高い技術を有する研究室での活動は、学生に大きな刺激とモチベーションを与えると思われる。また、本研究の成果により、衝撃波を伴う超音速定常流の3次元密度場が可能になることが見込まれ、計測精度や実験効率の向上が期待される。
 また本研究で得られる成果は、各々の研究室において積極的に学会等で発表するとともに、最終的に研究代表学生は以下に示す国際会議で発表を行う予定である。

「The 34th International Symposium on Shock Waves」2023年7月,韓国

●骨再生scaffoldへの応用を目指したリン酸カルシウム系多孔体の機械的特性の向上と生体親和性評価
・実施期間:2023年4月~2025年3月
・研究代表者:
【教員】高専 医療福祉工学コース 准教授 杉本 聖一
【学生】高専 創造工学専攻 機械工学コース 1年 小薗井 一輝
・研究協力者:
【教員】都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 教授 小林 訓史
【学生】都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 博士後期課程3年 図所 優羽
    都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 博士前期課程2年 関根 たくみ  
    都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 博士前期課程2年 清水 康佑
    都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 博士前期課程2年 苅谷 香槻

・研究背景
 近年、高齢化社会の進展にともない、骨疾患などによる骨欠損が増加している。骨は欠損部では骨再生が起こらず、骨細胞や血管が成長する足場材(scaffold)が必要である。骨再生の足場材は主に自家骨と人工骨があるが、自家骨は自身の骨を取り出して移植するため侵襲性が高く、負担が大きい。このため、特に高齢者の骨再生手術には自家骨移植は向かないとされている。臨床実績の豊富さから従来は自家骨移植が標準的な治療方法であったが、前述の問題や人工骨材料の改良もあって人工骨移植が急増しており、2006年で既に移植の40%以上が人工骨に置き換わっている(占部ら,2006)。

・概要
 骨再生のためのscaffoldとして広く用いられている材料は骨や歯の主成分である水酸アパタイト(HA)多孔体であるが、生体内で分解されないために完全に生体骨へ置換することはない。そこで生体吸収性を有するリン酸三カルシウム(β-TCP)多孔体が新たに開発されたが、HA多孔体と比較して強度が低いという問題点がある。そこで申請者らは水熱ホットプレス法と呼ばれる特殊な合成・成形方法を用いてβ-TCPとHAを複合させた、多孔質TCP・HA複合材料を合成することに世界で初めて成功した。これにより、従来と同程度の気孔率で平均強度を約2.2倍まで高めることに成功した(2018~2019年度共同研究)。本研究では新規開発した水熱ホットプレス装置を用いることで、気孔率を維持しながらさらなる強度の向上を図る。また、本複合材料については骨形成能などの生体親和性に関する評価を行ってこなかったことから、骨再生scaffoldへの応用を見据えて、複合化による生体親和性への影響についても調査を行う。

・期待される効果
 骨再生scaffoldは骨欠損の形状に合わせて、手術中に加工できるようにある程度の初期強度を有していることが必要である。近年ではβ-TCPや炭酸カルシウムなどの高い生体吸収性を有する材料を用いて、完全に生体骨に置換される骨再生用scaffoldの開発が多くなされている。しかし、いずれも初期強度が著しく低く、中には顆粒状でしか使用できない材料もある。本研究により、私たちの開発した複合材料のさらなる高強度化が可能になれば、これまでに適用できなかった様々な部位の骨欠損にもscaffoldとして使用することが期待できる。さらに、この複合材料の生体への吸収性を評価することで、生体骨に置換される期間を制御できる可能性がある。このように初期強度の低さと分解による強度低下を抑えることができれば、これまでにない画期的な骨再生scaffoldを創り出すことにつながる。

●視覚・動作誘導による自動車の乗降支援の研究
・実施期間:2023年4月~2025 年3月
・研究代表者:
【教員】高専 医療福祉工学コース 准教授 古屋 友和   
【学生】高専 専攻科 創造工学専攻1年 岡根 永将
・研究協力者:
【教員】都立大学大学院 人間健康科学研究科ヘルスプロモーションサイエンス学域 教授 樋口 貴広
【学生】都立大学大学院 人間健康科学研究科ヘルスプロモーションサイエンス学域 博士課程2年 坂崎 純太郎
    都立大学大学院 人間健康科学研究科ヘルスプロモーションサイエンス学域 博士課程3年 菊地 謙

・研究背景
 日本は高齢社会となり、地方では自動車による移動が主であるが、運転免許を返納した高齢者などは移動の手段が制限され、生活の質の悪化につながる。その解決策として期待されるのが地域のモビリティサービスである。普及にあたり、専用車両を開発するとコストが高くなるため、市販車両を用いることが現実的であるが、市販車での課題は乗降性である。自動車の乗降は体の重心の上下移動や足の上げ下げがあるため、筋力の低下した高齢者には負担が大きく、高齢者の自動車に対する調査でも乗降性が不満の上位にある。本研究では、高齢者が楽に乗降できる支援デバイスを開発し、これからの超高齢社会に向けて、高齢者の移動の機会を増やし、生活の質の向上に貢献する。

・概要
 高齢者の乗降動作解析の研究は数多く行われており、上体や足の上下運動が負担となり、ルーフの高さやドア下の敷居部分、シート高さなどの設計寸法が影響していることがわかっている。これまでの研究の多くは、身体的負荷のみを対象としており、人の認知特性を対象としたものは殆どない。そこで、本研究では、視覚情報からの動作戦略と、身体を支える手の位置に注目し、人の認知特性を踏まえて、光などから視線誘導し、さらに乗降動作をアシストするグリップにより手の置く位置をガイドして、最小筋負荷および最小動線となる動作を導く。実際、自動車は様々の乗り方をするため、最も負荷が少ない乗り込み動作を導くことで、高齢者の乗降動作の負荷低減が期待できる。本研究結果は、階段や段差の乗り越えなど建物内での支援、ベッドから車いすへの移乗支援などユニバーサルデザインや福祉機器に向けて幅広く応用可能なため、将来の生活支援の基盤技術として工学的な多様な発展に寄与できるものと考える。

・期待される効果
 本研究の最終的な目標は、様々な産業で活用するため、視線・手の位置による動作誘導のメカニズムを明らかにし、動作誘導の設計手法の確立を目指す。これにより、住宅での段差の乗り越え、階段など支援や福祉機器への適用などを可能にする。具体的な成果として、主に以下の3つを期待している。

期待される成果①:乗降時の条件違いによる視線・動作モード(加齢による違いも含む)

 先行研究にて、乗車時の動作モードが明らかにされているが、視線挙動は確認されていない。視線に影響するドア開度・乗る位置を変化させて実験を行い、視線と動作の関係を明らかにする。また、高齢者と若年者での実験を行い、加齢による違いを確認する。

期待される成果②:視線誘導・手の位置誘導による動作の変化と身体的負荷低減効果

 LED等による視線誘導とアシストグリップによる手の位置の誘導のあり・なしで実験を行い、その結果を比較する。これにより、どの程度の身体の角度・移動量を変化できるか、また、どの程度、身体への負荷が低減できるか明らかにする。

期待される成果③実車搭載可能な支援デバイスと身体的負荷低減効果

 上記②の結果を用いて実車搭載可能な最小負荷を誘導する支援デバイスを開発する。実車にて評価を行い、その効果を確認する。有効な効果があった場合は、自動車技術の展示会や学会のデモセッションにてデモンストレーション発表を行う。

●個性モデルを適用した因子解析による個別リコメンド手法の開発
・実施期間:2023年4月~2024年3月
・研究代表者:
【教員】高専 情報通信工学コース 教授 山本 昇志
【学生】高専 専攻科 創造工学専攻 2年 羽切 まどか
・研究協力者:
【教員】東京都立大学大学院 システムデザイン研究科情報科学域 教授 高間 康史
【学生】東京都立大学大学院 システムデザイン研究科情報科学域 修士課程1年  太田 葵

・研究背景
 日本の首都・東京は、働き方改革や高度教育の推進及び少子高齢化対策に至るまで大都市特有の多くの複雑な課題を抱えている。これら課題は解決に向けた全体的な方針を決定することも大切ではあるが、実現のための解決には個別な考え方や取り巻く環境に応じた対応が必要である。このような状況においては、個人の考え方や性格、能力等を鑑みて最善策を提案する問題解決のための推薦システムが必要不可欠となる。例えば、少子高齢化対策の一環として中小企業における技術伝承が課題となっているが、作業のマニュアルや手順が記録されたビデオを視聴するだけでは真の技術伝承に繋がらない。なぜならこれら学習方法は学ぶ側の若年者の考え方や能力を考慮せず、一方的な学び方の王道に従った手段であるためである。若年者の中にはビデオを倍速で流しながらポイントだけを重点的に学ぶ者や、自らノートに整理して手順を理解する者まで、個人の特性に合った様々な手法を取る。それ故、同じ問題を解決するにも、個別の考え方にそれぞれ適用可能な手段・手法の提案が求められている。

・概要
 本研究グループではこの個別提案を実現するため、機械学習を用いたレコメンドシステムによる情報推薦の手法開発に取り組んできた。この研究の基幹技術はユーザーモデルの構築であり、研究代表者らは個人個人が持つ特性として性格に着目した学習法の提案を行う研究を進めている。現在、具体的な勉強(計算)方法の評価手段や、性格との相関性などを評価しているが、性格はユーザーモデルの一部にすぎず、更なる包括的なモデルの構築が必要不可欠である。一方、事前調査マッチングで事業調整係から紹介頂いた都立大のグループは人の持つ価値観を推薦システムに利用する手法を研究している。先行した打ち合わせの結果、本研究が我々の目指すユーザーモデル構築に大変参考になることが明らかとなった。そこで本研究では、都立大学と共同で個性(性格や価値観)に着目したユーザーモデルによる問題解決法の提案システムを開発することを目指す。

・期待される効果
 本研究の目標は、個性(性格や価値観)のユーザーモデルに基づく問題解決法がリコメンド(推薦・提案)できる手法の開発であり、大きな社会課題を個々の特性に合わせて解決していく礎になるべく技術の開発でもある。この技術を実現するためにはデータマイニングや機械学習に関する専門知識が必要である。また、人間の個性をどのように数値化して推薦すべき特徴量としていくかがカギとなる。このため、人と計算機のより良い協調関係を考えることを中心に研究を進めてきた研究協力者との協業が本研究課題の実現には必要不可欠である。
 また将来、研究開発職を目指す学生代表にとって、本研究提案のような挑戦的なテーマに取り組むことは、技術者育成という面で多大な効果が期待される。高専では産業界での実践的な技術研究がメインであり、国際的に認められる先端研究などを実施する経験は非常に少ない。しかし、今後は研究力と実践力を兼ね備えた人材が産業界には必要不可欠である。そのため、本研究の主目的である大学高専連携や国際学会での発表を行うことで、両能力を兼ね備えた技術者の育成が可能となる。更に、都立大学においても、研究を現実の問題解決に結びつけ、東京の将来構想を創造する人材の育成が必要である。その点、本研究での高専との連携は、実践的な成果を考慮して研究を推進できる人材育成に繋がることが期待できる。

●ポリマーブレンドによるポリ乳酸の成形性の改善と機械的特性への影響に関する研究
・実施期間:2023年4月~2025年3月
・研究代表者:
【教員】高専 医療福祉工学コース 准教授 杉本 聖一
【学生】高専 創造工学専攻 機械工学コース 1年 梅埜 耕
・研究協力者:
【教員】都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 教授 小林 訓史
【学生】都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 博士後期課程3年 図所 優羽
    都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 博士前期課程2年 関根 たくみ  
    都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 博士前期課程2年 清水 康佑
    都立大学大学院 システムデザイン研究科機械システム工学域 博士前期課程2年 苅谷 香槻
・研究背景
 近年、世界中で海洋プラスチックごみの問題や脱炭素の動きが高まる中、自然界の微生物によってCO 2 と水に分解され、自然界へと循環する性質を持つ生分解性樹脂は、カーボンニュートラルの性質も合わせ、そうした問題の解決の糸口として注目されている。中でも、生分解性樹脂および植物由来材料として注目されるポリ乳酸(PLA)は、医療、自転車、電化製品、食品などの各産業で使用が始まっている。PLAの応用範囲が拡大するにつれ、破壊特性に注目した研究も進んでおり、PLAは脆性な破壊挙動を示すことが明らかになってきた。また、PLAは軟化点以上でも流動性が低く、射出成型により大量生産されるプラスチック製品では成形性の低さは大きな欠点である。

・概要
 こうした問題を解決するために、PLAと延性生分解性樹脂であるポリブチレンサクシネート(PBS)などのポリマーブレンドが多くの研究者らによって検討されており、この系は PLA 単体よりも優れた破壊特性を示すことが報告されている。また、PLA-PBSブレンドポリマーのレオロジー特性も調べられており、PBSのブレンドが成形性の改善に寄与することも明らかになった(梅本ら,2011)。このように、PLAの性能改善にあたっては機械的特性の向上と成形性の向上の両立が欠かせない条件である。しかしながら、PLAの機械的特性と成形性が互いにどのように影響するかを体系的に調査した研究は少ない。
申請者らは、これまでPLAの脆性改善を目的にPLA-PBSブレンドの組成比と種々の射出条件を変化させ、その靭性の変化を調査してきた。その結果、特定の条件下でブレンドポリマーを成形することで高分子鎖の配向性に変化が生じ、特異的な靭性の向上が見られることを明らかにした。
本研究ではPLAの脆性と成形性の改善を目的に両者の相関を体系的に調査するとともに、微細構造の観察により、ブレンドによる特異的な機能発現メカニズムを明らかにする。

・期待される効果
 持続可能な発展目標(SDGs)やマイクロプラスチック問題などから世界的に脱プラスチック化が押し進められている。その一方で、プラスチックは私たちの生活の中のあらゆるところに使われており、もはや別の素材で代替できない場合も多い。PLAはこうした二律背反の現状を解決し得る素材であるが、脆性的な破壊特性とその成形性の悪さから、従来のエンジニアリングプラスチックを代替できる範囲が限られていた。本研究により、PLAの靭性向上と成形性改善が可能になればPLAが代替できる範囲が大幅に増加し、プラスチック使用に関わる多くの問題を解決するブレイクスルーとなる可能性がある。

お問合わせ先
東京都公立大学法人 経営企画室 企画財務課
電話 03-5990-5388